「本場奄美大島紬販売協同組合」紬販売業、同業種同志型組合、大型催事、共同販売事業、展示即売会、紬大産地まつり、成人用紬展示会、紬工程研修
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大島つむぎ柄


柄名:ソテツバ(自然模様)  
島に自生する蘇鉄葉の鋭い直線的なイメージを表現。
「龍郷柄」の発想源となり基本形形体である。
 
       


柄名:トンボ(自然模様)  
昆虫のトンボをモチーフとしたもの。
一つトンボ二つトンボあるいは動きを表現したものなど、様々に変形している。
 
       


柄名:花(自然模様)  
南国に咲く花を象徴化したイメージから文様を発想。
川、山道文様などと併用した構成がみられる。
 
       


柄名:星(自然模様)  
夜空にキラキラしと輝く星の光をイメージしたもので、様々な展開パターンがある。  
       


柄名:カザモーシャ(人工模様)  
子供たちの玩具である。 島の植物であるアダンの葉を材料に手作りされた風車がモチーフ。
静止と回転状態それぞれから発想され、そしてさらに変化が加えられた多くの文様がある。
 
       


柄名:ツガ(人工模様)  
升を表し、小柄の基本形としてよく使用される文様。  
       


柄名:ハブ(自然模様)    
ハブの柄をモチーフとしている。
生きた状態を表現するため、蛇行経常が導入されている。
       
 


柄名:カメンコ(自然模様)    
奄美大島北部の笠利町が亀甲文様発祥地。
亀は食料や工芸品として親しまれていた。
       
 


柄名:サンゴ(自然模様)    
枝サンゴをモチーフとしたもので、小柄「珊瑚花」の基本形をなしている。
       
 


柄名:ガシチ(自然模様)    
ウニのトゲをモチーフにした文様。
変形デザイン展開され数多くの文様がある。
喜瀬・赤木名トビの原形。
       
 


柄名:バラ(人工模様)    
竹で編んだサンバラと呼ばれるざるをモチーフにした文様。
「秋名バラ」が有名。
       
 


柄名:ヒジキ(人工模様)    
製織で使用される杼のこと。
       
 


柄名:ハサン(人工模様)    
織の時に使用する糸きりはさみ。
常に身近にある道具。
       
 


 

◆奄美大島と大島紬

奄美大島は、日本に伝存する最古の歴史書である『日本書紀』(奈良時代)には、「海見嶋」「阿麻弥人」 といった記録が残されており、平安時代(797年)に完成した歴史書の『続日本紀』には、明確に「奄美」 と現在の地名と同様の確かな記録があるそうです。


「大島紬」その起源は1800年以前にさかのぼり、紀元前より養蚕や機織の技術が存在していたようです。 (笠利町や竜郷町の遺跡から発見)


マレー語にイカットという言葉がありますが、これは『縛る』とか『結ぶ』など、絣の技法を意味するものです。5~6世紀ごろに、インドからスマトラ・ジャワ・チモール島などのスンダ列島に広く伝わり、大島紬のルーツと言われています。


7~8世紀には、遣唐使の船が寄港した島でもあり、朝廷、琉球、大陸文化の影響を受けながら「約1,300年」と長い歴史と伝統をもつ日本の伝統的工芸品です(奈良東大寺の献物帳に記録)


現在の大島紬の柄は、時代や工技術の研究・革新により、現在では古典的な幾何学模様(伝統柄)はもちろんのこと、 複雑繊細な各種の花鳥紋様、山水調などの日本の伝統的紋様にいたるまで、多種多様に渡っています。


◆モチーフは奄美の大自然

昔、島の人は美しく広がる自然を柄のモチーフにしたそうです。
それは、草・樹・花・貝・蛇、また海亀の甲羅や夜空の星などを模様化したものが主体となっています。
特に亀甲、青海波、卍柄、ウロコ柄は同じ厄除けで転じて幸せを呼ぶといわれ、ブライダル需要にもつながるといわれる縁起のよい柄とされています。


◆伝統柄

「龍郷柄」の原点はアダンで作ったカジモーシャ(風車)の絵図だと言われています。 これは、琉球王朝時代に作られたと考えられており、この風車柄を二つ組合わせたものが発達して、ソテツ葉模様を生み、これが龍郷柄として定着したそうです。


「秋名バラ」の「バラ」は琉球語でザルを意味し,全体に黒っぽいザルの格子柄に赤や青の十文字が交差した模様です。


「亀甲柄」は小柄の代表的な絣模様です。
平安時代末頃から有職文様として盛んに用いられ、現代に至るまで伝統的な吉祥文様として広く好まれています。


◆小柄模様と大柄模様

「小柄模様」は男物に多く、現代でも多数生産されその種類は数十種類にも及び、柄名には考案者や土地名が用いられています。
小柄模様の一つである「西郷柄」は、格子の中にさらに細かい絣柄が入る緻密で複雑な織で、太平洋に面している「戸口」や「赤尾木」で 1609年からの薩摩藩支配時代には生まれていたと言われています。
この緻密な絣で作られた男物柄が『技術的にも品質的にも素晴らしい』ことから、島の誉であり縁の深かった 西郷隆盛の名前を冠して龍郷では集落ごとに「戸口西郷」「赤尾木西郷」、笠利喜瀬地区では「喜瀬西郷」などがあります。


反対に龍郷柄などの「大柄模様」は女物に多く用いられており、華やかな印象から娘を嫁がせる時に持たせたり、また多様化する消費者のニーズに応えるために、付け下げ調の絣織物も生産されています。


  

 


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